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★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(16)
「CLT等新たな製品・技術の開発・普及事業第1回委員会」&CLT関連イベント等
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林野庁委託事業「CLT等新たな製品・技術の開発・普及事業(木質耐火部材開発)」の第1回委員会を平成27年9月11日(金)に東京虎ノ門で開催しました。総勢19名で2時間委員会を行いました。最初に事業主体である弊社から全体事業計画の説明、福岡大学・大分大学からそれぞれの大学で予定している試験の概要を説明し、委員の方々から意見をいただきました。これらの貴重な意見を参考にしながら、今年度の目標である実施工可能レベルへの引き上げを実現させるべく取り組んでいきます。
10月の九州ではイベントが盛りたくさん
H27年度もいよいよ下半期に突入し、今年度の各事業も本格的に動き出しています。
今回は、九州で予定されているCLTに関するイベントを紹介したいと思います。
A.見学会
全国から450人が参加するハウステンボス「変なホテル2期棟」の構造現場見学会が平成27年10月30日(金)に長崎県で開催されます。鹿島建設株式会社、住友林業の主催により、国内初のCLT工法による宿泊施設です。
この2期棟は、「森の家」を意味するハウステンボスの豊かな自然と融和する木造ホテルで、国土交通省の「平成25年度(第2回)木造建築技術先導事業」に採択されています。すでに申し込みは終了していますが、今回見られない方は多分(多分です)完成時も見学会が開催されると思われますし、完成したら当然宿泊可能です。CLTを見に行ってはいかがでしょう。詳細は下記PDF参照下さい。
B.セミナー・講習会
次は各地で開催されるセミナーのご案内です
1. 鹿児島県 『地材地建』かごしま木の家づくりシンポジウム
平成27年10月24日(土)「『地材地建』かごしま木の家づくりシンポジウム」が、かごしま木材まつり(10/24(土),25(日)及び、かごしま住まいと建築展(10/23(金)~25(日)の関連イベントとして開催されます。ここでは、私も「CLTパネルの活用について」のテーマで55分の技術セミナーを担当しています。かごしま県民交流ホールで開催されるのですが、会場は600名を収容可能だそうですが、さて何名の方に来ていただけるのでしょうか?
このシンポジウムの主な目的は、地域材活用に資する製品(CLTパネル)に関する木造住宅生産関係事業者の研鑚を高めるとともに、地域材を活用した木造住宅の良さ(快適性)・意義を普及啓発し、県民(消費者)に対し、木造住宅の建築を訴求するためというものです。
2. 福岡県 福岡県地域木造住宅生産体制強化地域協議主催セミナー
平成27年10月21日(水)中小建築物でのCLTの可能性を探る」というテーマでCLTの現状における情報・知識等の習得を目的としたセミナーが福岡市で開催されます。
対象者は、木造建築に関わる設計者・施工者・行政や大学関係者として50名程度。
林野庁H26年度補正補助事業の一環として、福岡県地域木造住宅生産体制強化地域協議が主催です。ここでも「中小建築物でのCLTの可能性」について なんと2時間も話すことになりました。今までで最長のセミナーになりそうです。
3. 宮崎県 鉄工工業会主催セミナー
平成27年10月28日(水)に宮崎県での講習会で50分間話すことになったのですが、これは、今までとちょっと違う雰囲気での講習会となりそうです。
平素私たちは、公共建築物の木造化を推進すべく平成22年に制定された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」を前面に出して営業活動を進めているのですが、その推進者でもある私が宮崎に呼ばれて話す講習会は「公共建築物の鋼構造化に関する講習会」という鉄工工業会が主催のものです。
話すテーマが、「鋼構造建築へのCLT活用提案」となっており、超高層ビルに木材を利用する研究会の活動内容や現状について鉄工業界の方々に説明するという運びとなっているので当社や超高層ビル研が、目指している鋼構造建築物への木材の利用という点では、同じ方向を向いていると思うのですが、講習会のテーマだけには、微妙に違和感を覚えてしまう私です。
C.コンペ
大分県では、CLTの積極的な利用を条件とした、「大分県木材会館」の公募型コンペが募集されています。平成27年10月16日が説明会参加の締切、平成27年10月22日が説明会です。
参加資格には、少し変わった条件が付いていますので、詳しくは大分県木材協同組合連合会のHPをご確認ください。
D.超高層ビルに木材を利用する研究会総会
メルマガ臨時号にてご案内いたしましたが、「超高層ビルに木材を使用する研究会」の年に1度の総会が、平成27年10月31日(土)に福岡大学で開催予定です。
昨年同様、当日は林野庁委託事業のWG、総会後の基調講演、林野庁委託事業の中間報告会そして当然のごとく懇親会なども計画をしています。
会場の都合で定員は設けておりますが、総会後の報告会は会員以外の方も聴講ができます。奮ってご参加ください。
TOPICS かしも明治座 杮落し
平成27年10月4日 名古屋・岐阜への出張の後、木造三階建学校校舎試験棟の建設に通った加子母を訪ねました。当地には、弊社とも交流のある株式会社 中島工務店さんの本社もがあり、丁度、昨年から大改修が行われていた「かしも明治座」の杮落しがあるとのことで参加してきました。
明治座(めいじざ)とは、岐阜県中津川市(旧恵那郡加子母村)にある芝居小屋である。かしも明治座ともいう。江戸時代から明治時代、美濃国及び飛騨国(現在の岐阜県)では、地元の人々による地芝居(歌舞伎)が盛んに行なわれており、数多くの芝居小屋が建てられた。この明治座もその一つである。地域住民による公演や買芝居(専業劇団の公演)の興行が行われた。岐阜県指定有形民俗文化財
数度の改修が行われていますが、最初に建てられたのは明治27年だそうです。
改修は、中島工務店さんが担当され当日の杮落しには、中津川市長よりその功績を称え感謝状が贈られました。
BEFORE
➡
AFTER
特に屋根は特長があり、栗とさわらの木を使った「榑(へぎ)葺き」。新しいので白髪が金髪に変わったようで、とても若返ったようでした。
300年以上続く 地歌舞伎らしく現在も継承されていることに驚くと共に
地域のつながり、故郷を大切にするということを考えるよい機会に巡り合えました。
私は大阪出身なのですが、高校卒業後、北海道に渡ってからはほとんど帰ることもなく、
今では家族・親戚もほとんどいなくなってしまい帰る故郷がない立場からすると
羨ましい思いで杮落しの地歌舞伎を観劇してきました。
常務取締役技術本部長 塩﨑 征男