・所在地:鹿児島県鹿児島市
・完 成:1991年
・設計・施工:山佐木材株式会社
鹿児島を代表するホテル「城山観光ホテル」の「レストランホルト」は、当社の大断面集成材を使用した第一号の建物です。
完成当時、木造のドーム型建物ということで話題になりました。
20年以上経た現在でも、レストランとして、また結婚式場として活躍しており、長く皆様に愛されていることを大変嬉しく思います。
2018年2月23日撮影
【当時の現場担当者のレポートより抜粋】
この建築物の概要としては、床面積約500m2、木造平屋建て、中央に既存の樹木を囲むようにして、スパン10m、桁行16m、高さ10m、半径5mのドーム型のホールを置き、その左右に対象となった、テーパー材を使っての客席をレイアウトしたものです。
正面から見ると、一見ジャンボ機が居座った形にも見受けられます。意匠的、構造的にも、湾曲、テーパー材といった大断面集成材の特長を可能な限り駆使し、技術的にも、我が社の英知を集めた建物となっております。(中略)
城山観光ホテルと言いますと、なんといっても鹿児島を代表するホテルですので、県内はもとより、県外からのお客様も多く、ホテルの景勝もさることながら、この珍しい建物に感嘆して行き交う人々が多いことも事実です。中には興味津々な方もおられ、色々な質問をされます。「これは木材で出来ているのか?」「中には鉄骨が入っているのか?」「どういう風にして曲げているのか?」等々、質問は多々です。
最後に、このように今国内で注目を浴びている、構造用大断面集成材による建物の工事に携わることができたことを光栄に思います。私自身まだまだ未熟です。今後一層の努力を積み、会社の発展、並びにこの構法にもとづく建築がどしどし建っていくことを願ってやみません。
(1991年7月 社内報「やまさ」掲載)