平成28年2月25日~27日にCLT2時間耐火性能床において、歩行振動試験を実施しました。
この歩行振動試験は『かごしま木づかい推進交付金事業』を活用し、山佐木材敷地内で施工性確認試験を実施した鉄骨モックアップにCLT床を施工したものを活用し実施しました。
今回の試験は、東京工業大学の横山教授と学生4名、三井ホームコンポーネント開発営業本部の松尾技術部長の6名を東京からお呼びし、ご協力いただきました。
私は今年度、山佐木材に来て耐火やせん断試験等、様々な試験を経験することができましたが、どの試験も“燃える”や“割れる”のような目に見える変化がありましたが、今回の試験は“振動”ということで、非常に繊細な試験だと感じました。
CLTをオフィスビルの床に利用してくると、施工性や軽量化による様々なメリットが出てくる反面、遮音と歩行振動にはデメリットが生じることも懸念されています。実際に試験を行い、これらを把握することで、対策や説明をしやすくなると感じました。
また、横山先生とのお話の中で、振動や音の居住環境に関わる設計は、人命に直接関わる構造設計と異なり、国や学会が定めた基準等はなく、建築物使用者の考え方次第で要求水準が変化する。また、環境設計の適・不適は、その建築物を使い始めた日からすぐに明らかになる。という話がありました。まさにその通りだと思い、環境設計の重要性や難しさを学ぶことができました。
夜は、鹿屋の街で懇親会を行いましたが、そこでの学生の発言や立ち振る舞いが驚くほど立派で関心し、先生の教育が建築だけではなく、このようなところにも行き届いてるのだと感じました。自分の日頃の態度等を振り返り、反省する良いきっかけをいただきました。
試験結果を3月の中旬にいただけるということで、楽しみにお待ちします。
改めて、鹿児島までお越しいただき試験を実施していただいた横山先生、松尾部長、学生4名には感謝申し上げます。
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