11月も末、年の瀬もそこまで来ています。初霜も降り、南国鹿児島大隅にも冬の足音が近づいてきました。
そんな折、近畿在住の知人から届いた1通のEメール。その中に「高山、大隅の秋の名所はどのような所があるのだろうなどと考えております。そのような場所はありますか?」との一文が添えられていました。
ぶらり担当者としては、このリクエストにお答えしなければならないという使命みたいなものを感じてしまうのであります。しかし、いかんせん当地は、スギ林以外は照葉樹の森に囲まれ、紅く色付く楓などは、自然の中でなかなか目にすることはできないのです。また、寒暖の差が小さいことから、紅葉ではなく枯れ葉になってしまうのです。
そこで、肝付町本城にある道隆寺跡を訪れてみることにました。この寺は鎌倉時代初め(1246年)に蘭渓道隆禅師により開山されたと伝えられています。明治初期の廃仏毀釈で破壊され、埋められた遺跡を、地元の福谷 平さんが、個人でひとつひとつ掘り起こし整備されたものです。
入り口から山門へと田んぼの中に参道が延びており、聞こえてくるのは寺跡の竹林から鳥の声だけ、静けさにつつまれながら歩きます。山門跡の石段は苔に覆われ、訪れる人を柔らかく迎えてくれます。
寺跡には、修復されたたくさんの五輪塔や石燈籠が並んでおり、そのあいだ間に、風情良く楓が植えられ、夏の青葉、秋の紅葉を楽しめるようにしつらえてあるようです。
訪れたのは11月末でしたが、高山ではまだ紅葉狩りには早かったようで、赤みが乏しいのが残念でした。もう少し寒が強くなれば見頃を迎えることでしょう。
そのときは凄腕の写真部に撮影してもらうことにしますので、お楽しみに。
(次は海の近くか M田)
コメントをお書きください
メルマガ委員会 (木曜日, 08 12月 2016 08:36)
写真部が12月7日(水)に撮影に行き、このときは真っ赤に紅葉していたとの報告がありました。道隆寺の紅葉は今が見頃です!(M理)