去る4月27日、協和木材(株)新庄工場落成式に招かれ、それに先立つ工場見学会と合わせて参加してきました。ちなみに私が招かれたのは、日本集成材工業協同組合理事長の立場としてです。
新しい工場は山形県新庄市の中核工業団地に建設されました。ホテルからタクシーで工場へ向かいましたが、途中の公園の桜が満開でした。今年は鹿児島で十分に花見が出来なかった事を思い、ちょっと寄ってくれば良かったとあとで後悔しました。
この工場はラミナ生産の製材から完成品まで一貫しています。実は他にも驚くべき特色があって、その一つが原料の丸太はすべて2メートルであることです。そしてもう一つの特色として、製品が管柱のみであることです。従って生産ラインは極めてシンプルで、ラインも極めてわかりやすく、ものの流れも非常にスムーズであるように感じました。
工場内の乾燥ヤードから2m限定のラミナが搬入され、様々な加工過程を経て、工場の真ん中に設置してある巨大な自動倉庫に一旦格納されます。その自動倉庫から必要に応じてラミナが太平製作所のフィンガーラインに投入され、回転プレスに入り、仕上げて格付け後梱包し、製品になります。
太平製作所のフィンガーラインは同社の傑作機の一つで、24時間365日連続操業(定期整備日を含む)を念頭に製作されたものです。国産管柱専門工場として国内最強の工場の一つであり、住宅用集成材の国産材比率を大いに高める要因になることは恐らく間違いありません。
落成式は工事経過報告から始まりましたが、この地に建設するまでに一度別の工場用地を取得、造成に入ったもののその土地が建設に不適切であることがわかり一度断念したことが報告されました。
再び用地取得に入り、現在地に完成したものとのこと、佐川社長、関係者の皆さんの喜びもひとしおであったろうと拝察しました。
参加者は行政、地元関係者、業界、お取引先、従業員の皆さまでおおよそ三百数十人でしょうか、会場一杯の大盛況でした。国内随一の国産材加工の近代工場落成に、地元の方々が大変喜んでおられる様が伺えました。
私も知り合いで久しぶりにお目にかかる方々もおられ、閉会まで楽しく過ごすことが出来ました。
ご繁昌を心から祈念するものです。
(佐々木 幸久)
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