新工場見学会を開催しました

 

 10月28日(土)、前日開催のシンポジウムのエクスカーションとして、肝付町にて当社の新工場見学会を塩屋先生の講演付きで開催しました。

 前日、鹿児島市内に宿泊した私達は、鴨池港から8時15分発のフェリーに乗り、大隅半島へ移動しました。せっかくの錦江湾だったのですが、季節はずれの台風22号の影響で朝から雨模様。せっかくの桜島も雲で隠れています。ところが参加の皆様とお話しすると、大隅半島に行くのは初めてで楽しみ、フェリーから海を見ると癒される、鹿児島で台風に遭遇するなんて貴重だ、等々、何やら意外と楽しんでいるように見受けられました。

 

  9時には垂水港で待っていた送迎バスに皆様をお乗せし、10時には山佐木材に到着。 

 工場見学会は定員を50名としていましたが、結局は70名もの皆様にお申込みいただきました。会場やバスの都合により、一部お断りした方もあり誠に申し訳ございませんでした。またの機会にお待ちしております。

山佐木材の事務所2階会議室にて
山佐木材の事務所2階会議室にて
村田部長による説明
村田部長による説明
当社の事業分野について
当社の事業分野について

 

■CLT工場棟の見学

 CLT工場棟は、鹿児島大学の塩屋晋一先生開発の鉄筋集成材SAMURAIをフレームに、CLTを耐震壁に使用した建物です。特殊な工法ということで、時刻歴応答解析を行い、大臣認定を取得しています。設計については平成27年度「CLT建築物等新たな製品・技術を活用した建築物の実証事業」に採択されました。

  CLTの加工を担う工場で、CLT専用の加工機が入ります。

(建物概要)山佐木材CLT工場棟

・延べ床面積:982.25m2

・構造:木造ラーメン工法+CLT耐震壁(※梁間方向 鉄筋挿入集成材)

・設計ルート:時刻歴応答解析(評定)

・CLT:耐震壁として使用。使用量:約12m3

     サイズ:T150×W3,300×L1,895mm、T150×W1,955×L3,790mm(5層5プライ)

・設計:(意匠)有限会社建築支援ファイル様

    (構造)鹿児島大学 塩屋晋一様、黒木構造デザイン事務所様

・施工:国基建設株式会社様


 

■モルダー棟の見学

こちらはSAMURAIではなく、通常の大断面集成材を使用した建物です。

ラミナの一次切削を担うモルダーラインが入ります。


 

工場見学後、高山やぶさめ館に移動いただいて、お弁当を食べたあと、塩屋先生の講演会です。

この日の受付は、みすず&あかねです。


 

■塩屋教授の講演会

高山やぶさめ館の多目的ホールで塩屋先生の講演会を開催しました。

塩屋先生は昨日に引き続き。途中で広い会場に変更しましたが、結局こちらも満席でした。

昨日から大活躍の塩屋先生
昨日から大活躍の塩屋先生

 

資料は3種類。

 過去の木材+鋼材による集成材の研究をまとめた資料や、塩屋研究室の皆さんで視察された最近の海外の木質構造の動向についてもご紹介いただきました。

 

 下2枚の写真は、午前中見学いただいた山佐木材に建築中の工場2つを比較したものです。

 どちらも25mスパンの工場ですが、左は通常の大断面集成材、右は鉄筋挿入のSAMURAI集成材を使用しています。右写真のオレンジ色の部分はクレーンのガーターで、クレーンの荷重も耐えるように設計いただいています。並べると違いが分かります。


 

■懇親会

そして14時40分という明るい時間から高山温泉ドームの宴会場で懇親会。

塩屋先生から「森伊蔵」の差し入れをいただきました!(塩屋先生、ありがとうございました!)

先ほど昼食だったような気もしますが、気にせず「乾杯」!

 

 懇親会の最中から、台風の影響で段々と風雨が強くなり、解散して送迎バスで空港へ向かった皆様から、飛行機欠航という速報が飛び込み、ある方は鹿児島にもう一泊、ある方は福岡まで移動して一泊、ある方は最終便に変更して深夜に帰宅、等々、皆様かなり大変な目に遭われたようで、大変恐縮しております。が、どなたも一言も不満をおっしゃらず、かえってこちらの心配などしてくださいました。本当にありがとうございました。

 

 この日の翌日、会社の駐車場が大雨で湖と化し、「油断大敵」とM田部長が早朝つぶやいたとか。。

でもまぁ、製品や生産には影響なく、社用車の水没ぐらいで済んでよかった、、ことにしましょう。

(事務局 佐々木 真理)

 

10/29朝 山佐木材駐車場の様子
10/29朝 山佐木材駐車場の様子