M田部長のぶらり旅・番外編 志布志お釈迦祭り2018

 皆様、4月の終わりからの大型連休、大いに楽しまれたことでしょう。5月5日、6日辺りはまだうっすらと記憶に残っているかも知れませんが、心に残るイベントを組まずに過ごされた方にとっては、4月29日に何をしたかもう思い出すこともできない、忘却の彼方になっちゃったのではないでしょうか。「年かなぁ」などとため息をつきたくもなります。

 そんなあなたにお勧めなのが、毎年かかさず同じ日同じ行事に行くこと。これは効く。私の経験では、ほぼ100%忘れることはありません。ぜひ、お試し下さい。

 

 というわけで、今年も4月29日、志布志お釈迦祭りに行ってきました。この前は遅刻して、メインイベントを見逃したので、早起きして参じました。

 9時過ぎから稚児行列が始まります。ここのお稚児さんは、自分で歩くのではなく、紅白に飾り付けられた籠に乗せられて進みます。担ぎ手は、たいていお父さんやお祖父さんでお母さんたちは籠の横について歩くのがしきたりのようです。この籠には年齢制限ではなく体重制限が設けられているという噂です。ともあれ、眉と鼻に白粉をつけてもらったお稚児さんがちょこんと座った姿は可愛いこと。1.2kmほど歩くそうですが、担ぎ手は孫子のためならということでしょう。大変そうです。

 

 

 子供たちが通り過ぎると、その後ろからは、朝早く、お寺で仏前結婚式を挙げた新婚さんがお嫁さんをシャンシャン馬に乗せてやってきます。毎年5組ほどのようです。

 黒紋付きに錦の帯、角隠しで装いを整えた花嫁さんの姿は、白無垢とは違う落ち着いた雰囲気を醸し出しています。馬の口を引くのは紋付き袴の新郎たち。なんとも晴れやかな行列です。どうかお幸せにと、祈るばかりであります。

 

 

 こちらのカップルたちは、メイン会場の宝満寺まで歩いたあと、甘茶をお掛けして、合同披露宴的イベントに臨むそうです。こちらも早朝からお昼まで長時間大変なことでしょうが、一生の思い出には苦労はつきものです。

 

 そもそもを忘れておりました。お釈迦祭りは灌仏会、別名「お花祭り」。屋根を花で飾った花御堂の中に、片手を天に向けて立っておられる生まれたてのお釈迦様の像に小さな竹の杓子で甘茶を注ぎ掛け無病息災を祈願する行事です。年齢の数だけ注ぐのが慣わしになっているようで、高齢者が続くと花御堂の周りは大勢の人垣でいっぱいになります。 

 

 傍らには、甘茶が用意されていて、参拝した善男善女たちは、暖かくほろ甘い一杯をいただくことになっております。

 ところで、沿道には、焼きトウモロコシ、焼きイカ、りんご飴、たこ焼きなどなどお祭りにつきものの出店が並んでいます。どれも捨てがたい味がありますが、ここは志布志の商店街。いつもの店先に自慢の商品も並んでいます。お寿司屋さんは、押し寿司やちらし寿司を、お魚屋さんは鯵や締め鯖をパックにしてワンコインで売っています。こちらも美味しくいただきました。 

(次は夏。海かな M田)