10月12日(金)、当社が事務局をつとめる「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第6回総会、記念シンポジウムが下記のとおり福岡で開催されましたので、ご報告いたします。
■日時:10月12日(金)13:15~
■場所:TKP博多駅筑紫口ビジネスセンター701会議室
■内容
(1)13:15~13:45 超高層ビルに木材を使用する研究会 定時総会
(2)14:00~14:10 シンポジウム開会、主催者挨拶
(3)14:10~15:00 基調講演
<基調講演>「世界の動向 環境・木造・森林」
京都大学大学院建築学専攻助教 小見山 陽介氏
(4)15:10~17:30 パネルディスカッション
「大規模ビル型建物への木材の活用促進に向けての道筋-建設コスト削減と需要拡大-」
(5)18:00~20:00 意見交換会 博多炉端「野が海」
■ 第6回定時総会
研究会の定時総会は、シンポジウムの前に開催され、全議案が承認されました。
設立6年目を迎え、法人会員25社、個人会員46名となりました。
■記念シンポジウム
「大規模ビル型建物への木材の活用促進に向けての道筋 -建設コスト削減と需要拡大-」
■ 基調講演「世界の動向 環境・木造・森林」
(京都大学大学院建築学専攻 助教 小見山 陽介氏)
今回は京都大学の小見山陽介先生に、基調講演をお願いしました。
東京大学大学院を修了され、ロンドンの設計事務所勤務のご経験をもつ36歳の若き建築家として評判の先生です。
海外の事例や、ご自身がデザイン監修として携われた「松尾建設本店新社屋」の事例から、「なぜCLTが採用されたのか?」を中心にお話いただきました。
■ パネルディスカッション
基調講演のあと、稲田会長をコーディネーターとして、パネルディスカッションが行われました。
ディスカッションの前に、お一人ずつご発表いただきました。
「大規模ビル型建物への木材の積極活用に向けて」
超高層ビルに木材を使用する研究会会長
稲田 達夫氏
今回のディスカッションは、コスト削減を一つのテーマとしており、建設費のコストダウンや、CLTそのもののコストダウンなど、現在林野庁の補助事業等で取り組んでいる方法などが紹介されました。
「鉄骨梁とCLT床の接合方法の改良について」
福岡大学工学部建築学科
助教 倉富 洋氏
倉富先生からは、鉄骨梁とCLTの接合方法について、これまで研究会で実施してきたスタッドボルトとエポキシ樹脂による接合方法と、新たにLSBと高力ボルトを用いた接合方法の実験結果が紹介されました。
「CLTを用いた事務所建築事例」
株式会社 大匠建設
代表取締役社長 井上 真一氏
井上社長は、実際に自社事務所にCLT工法を採用されましたが、施工計画から完成までの工程説明、実際にオフィスとして使用している感想などお話くださいました。
「CLTを用いた集合住宅事例」
株式会社 センチュリーハウス
代表取締役社長 加治木 百年氏
加治木社長は3階建の共同住宅をCLT工法で建設されましたが、施工は簡単であったとの感想と、CLTの需要拡大にはコスト削減を徹底的に研究するべきとのことで、共同住宅で実際にかかった金額を開示してお話くださいました。
「大型ビルの可能性」
三菱地所株式会社
住宅業務企画部CLTユニット
主事 海老澤 渉氏
海老澤様からは三菱地所CLTユニットの取り組み、また現在宮城県仙台市に建築中の「(仮称)泉区高森2丁目プロジェクト」(木造+鉄骨造、10階建)について詳細に紹介いただきました。
パネルディスカッションの様子(右から稲田会長、井上社長(大匠建設)、海老澤氏(三菱地所)、倉富先生(福岡大学)、小見山先生(京都大学)、加治木社長(センチュリーハウス))
この研究会は、必ず懇親会もセットで開催され、非常に高い出席率になる特徴がありますが、今回は懇親会の方が先に定員に達し、賑やかに開催されました。
(事務局 佐々木 真理)
★当日配布した資料をこちらからダウンロードいただけます。
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