M田のぶらり肝付町の旅・ちょいと自転車に乗りたいのだ

 処暑も過ぎ南国大隅でも、朝夕は幾分過ごしやすくなりました。近くのスーパーへの買い物も、「ちょいと自転車で行ってみるか。」などという気分にもなってしまうくらいの肌持ち。歩きにはまだまだ暑いけど、自転車に乗って走る風の涼しさはなかなかいいものです。手軽さと、購入費用を除けば経費は0というのも、自動車にはない魅力かもしれません。 

 鹿児島県では2020年、東京オリンピックが終わった後に国体が開催されます。そして自転車競技は、わが肝付町を通過するコースが設定されており、リハーサル大会を9月8日に実施、しかも時間制限付きの全面通行止めでやるのだ!とのお布令です。

 

 走路を俯瞰してみると、鹿屋市から肝付町そして錦江町まで、つまり北隣から南隣を繋ぐ位置に置かれているわけで、町内会の回覧板なら、わざわざこちらに回り道してくれてありがとね、と軽くお礼でも言いたくなりそうなコース取りです。通常なら、鹿屋市内から西へ直接錦江湾沿いに抜けるコースを選ぶのが順当です。では、なぜ主催者は「わざわざ回り道」を選択したのか。なにか底知れない動機があるのではないか? 

 その動機を究明したい一心で、そしてちょっと休みの時間を持てあましていたので、犯人の否、主催者の残した地図でいうエリア1からエリア2を自転車に乗って走ってみることにしました。

 

 まずは出発点鹿屋市役所へ向かいますが、肝付町を出たとたんに土砂降りの雨に襲われ、続行か断念か迷いました。が、カッパを持ってきていたので、これを着用し続行(無謀という声もある)、40分ほどで到着。 

 

 

 国体開催の垂れ幕が真ん中に燃える赤で設置され、肝付半島の中心都市「鹿屋市」が来年の国体で担うであろう役割をしっかりと表しているようです。

 でも、ここがスタートではなく、商店街を通り北田交差点までみんなでパレードするのだそう。当日商店街に賑やかな応援ができる人通りがあることを祈りながらとぼとぼと走りました。

 

 

 

 

「北田交差点」。リナシティかのや前あたりがスタートラインになるのでしょう。ここは鹿屋シラス台地の底になります。百台を超える自転車がいっせいに商店街を走り抜け、寿台地への坂をあがる姿は壮観でしょう。

 

 寿地区・笠野地区のアーバンヒルズ地帯を東へ。肝付町境まで。コース予定時間は、スタート後10分と車並みです。(M田タイム:30分)

 

ここから左折して、台地を下り肝付町内へ。

 エリア1からエリア2の途中まで(回り道部分)、川に沿った田んぼと、緩い坂を上ったシラス台地畑の風景が何度もくりかえされる、いわゆる鹿児島の里の風景が続くのです。日頃自動車ではさほど感じない台地と谷地とのアップダウンが自転車を漕ぐことで実感させられます。登りのきつさと、下りの開放感はきっとやみつきになることでしょう。

 

 大姶良町横尾岳峠への長い登りを越えると、錦江湾が見えてきます。急な坂を海岸まで下りきると浜田交差点です。コース予定時間はスタートから50分。(M田170分)

 

 

曇りの日、錦江湾の水墨画にも似た風景を右手に見ながら、国道269号線を南下します。

 

 道路はカルデラの縁を通り、街境ごとに何回かアップダウンを繰り返しながら錦江町に。実コースでは栄町交差点を左折し、錦江町田代地区(旧田代町)へ一気に高低差200mを駆け上がりますが、M田の体力では無理と諦めました。コース予定時間はスタートから90分。(M田240分)。これから山に登って走る国体選手はやはりもの凄い人たちです。大会記録はもっと早いのでしょう。

 

 

 

へとへとのM田は、この交差点を直進し、南大隅町役場をめざし、20分後に到着しました。

さて、自転車を漕いでみて分かりました。

「わざわざ回り道」のコースを設定したのは、「全国から訪れる選手たちに鹿児島の里のようすを実感させたかったから~」ではないでしょうか。

 

自転車の気持ちよさを改めて感じた一日になりました。

(次は楽に行こう。M田)