現地時間 平成31年2月1日(金) 0600時 朝食
日本時間2月1日(金)1800時
「ポートロックロイ」上陸
港の名称ロックロイはこの地を発見した探検隊の後援者の名前であるとか。
ここにかつて英国の観測所が置かれていた。今はその建物が英国歴史建造物に指定されている。環境負荷が過重にならないよう、一回の上陸は30人以下、滞在時間30分以内に制限されている。基地の建物は来訪者のための博物館と、様々な記念品的なお土産がカードで買える売店になっている。30人でもぎゅうぎゅう詰めの売店で、ほとんど全員が沢山の買い物をした。
ここの職員は夏場の約半年、ここに駐在する。職員たちは、ペンギンの観測、歴史的建造物=博物館の保守管理、そして売店の運営などを行う。
何とここには職員のための入浴施設が無い。彼らは到来するクルーズ船でこの基地の歴史や仕事など説明する。代りにクルーズ船のシャワーを浴びると言う取り決めになっているという。
博物館
この日非常な晴天で比較的気温が高く、船のデッキで昼寝が出来るほどであった。
現地時間 平成31年2月2日(土) 0730時 朝食
日本時間2月2日(土)1930時
火山の島「デセプション島」上陸
海底火山でできたカルデラが海上にぽっかり突き出ている。
その外輪山の一角が崩れて狭い入り江ができ、火口にこの入江から海水が入り、広い湾を形成、当時の猟師たちの最高の避難場所になったという。Cの字形の島の、入り江以外の外側は切り立った絶壁である。アザラシ猟師たちが名付けたという。
※デセプションDeception 欺(あざむ)く
外輪山を1時間ほど掛けてトレッキング。湖もあった。
南極唯一の温泉が湧き出る島である。昔は湧き出る熱湯と海水とを混ぜて、即席の露天風呂を作って入浴することもあったそうだ。今回同行の人の中にそれを楽しみにしていた人がいて、今は「禁止されている」と知って、がっかりしておられた。私たち夫婦を含めて鹿児島から4人の参加者のうちのお一人、霧島の有名な温泉宿のご主人である。
ここで初めて南極オキアミの実物を見た。
これが南極に生息する膨大なペンギン、アザラシ、クジラなどの命を養っている。ペンギンやアザラシのうんちが赤いのも、このオキアミの殻の赤に由来する。
実はこのクルーズに同行したカメラマンの撮影記録を購入している。これまであえてこれを使わず、私の拙い写真のみを使ってレポートしてきた。数百枚に上るプロの手になる、貴重な臨場の写真の数々、その一部を次々回7月号で紹介したいと思う。
従って本シリーズは終了までに次のような構成を予定している。
6月号 南極最終のエキスペディションレポート
7月号 総集編 同行カメラマンの写真による
8月号 帰途、総括編。これを以てシリーズ終了予定。
(佐々木幸久)
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壇蜜です (水曜日, 27 5月 2020 15:31)
イギリス探検隊の旧基地がひと夏のあひだだけ、管理人が詰めて売店になるなんて驚きました。つまり人を張り付けるほどの入館者があるってことですね。どんなものを売ってるのか書いて欲しかったです。