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★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(17)
「CLT関連の講演会や林野庁委託事業中間報告会など」
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今月はイベント・行事が多く、ドタバタの1カ月でした。
本題に入る前に、(一社)日本CLT協会で9月30日まで募集をしていた「CLTのアイデアコンテスト」が締め切られ、11月末まで一次審査として一般WEB投票が行われています。
皆さんから寄せられた自由な、そして新しいCLTの使い方のアイデアを是非ご覧いただき、『良いな~』って思われる作品に投票して下さい。投票は日本CLT協会ホームページより。
CLTに関連するセミナー・講習会が各地で開催されました。
今月は、私が関与しただけでも各地でCLTに関する4つセミナーが開かれCLTについて話をさせていただきました。CLTへの皆さんの関心の高さに今更ながら驚いています。
10月21日(水)
福岡市で開催されたセミナー
対象は、主として住宅メーカーさん、設計事務所や行政の方で大規模な建築物ではなく、中小建築物にどのようにCLTを使っていけるかを中心に話させていただきました。
参加者は約50名で2時間の説明でした。
10月24日(土)
鹿児島県「住まいと建築展」と「かごしま木材まつり」が同時開催中での『かごしま木の家づくりシンポジウム』です。
対象は事業者とされていましたが、正直な所よく判りません。
600名ほど入る大ホールと聞いていたので緊張していたのですが、来られたのは多分100名もおらず
ガラ~ンとした会場で一人55分ほど話させていただきました。
10月28日(水)
宮崎県でのセミナー
この講習会「公共建築物の鋼構造化に関する講習会」と名打たれている通り、県の鉄鋼工業会の方々が、公共建築物に鉄をもっと使いましょう・・という主旨で開催されました。普段、公共建築物の木造化を唱えている私の立場とは、真逆なのですが、鋼構造ビルの床にCLTをという話には、興味を持っていただけたようです。
参加者は47名で50分の説明でした。
11月13日(金)
札幌市でのセミナーです。
日本CLT協会としての説明なのですが、書いている今まだ終わっていないので、詳細は後日。
現在の動向・・さて?どこまでお話してよいものやら・・・
超高層ビルに木材を使用する研究会 平成27年度総会が開催されました。
平成27年10月31日(土)13:30~14:00 福岡大学においての開催でした。
平成25年の設立総会から早くも2年が過ぎ、おかげさまで個人会員48名、法人会員13社と増え、木材の新しい利用方法をと提唱されてきた、福岡大学稲田教授の考えに共感される方が、口コミでこんなに集まってきた・・という感じがします。
総会自体は事業報告、会計報告、事業計画と理事改選の承認といった内容で無事終了したのですが、いつもこの総会には、稲田教授のご提案もあって毎回、興味深いイベントが併催されます。
今回も総会の後に、記念講演、林野庁委託事業中間報告会とお決まりの懇親会と朝から夜まで盛り沢山の一日でした。
では、一日の内容について 概要だけですがご紹介いたします。
総会の記事は、「超高層ビルに木材を使用する研究会」HPにも掲載しています。
平成27年度 林野庁委託事業 拡大WG
AM 10:00~12:00 福岡大学
山佐木材(株)で受託し検討を進めている「鋼構造オフィスビル床のCLT化」事業の構造・防耐火に関する拡大WGを開催しました。
今回の主目的としては、12月~1月を予定している「CLTの2時間耐火構造 性能評価」に向けた最終仕様の決定報告と、今後のスケジュールについてでした。
超高層ビルに木材を使用する研究会 総会記念講演会
稲田会長のご紹介で、お二人の講師をお招きしての講演会を開催しました。講師の先生のご紹介とお話の概要についてお知らせします。
基調講演①「鋼木質複合構造(Composite Steel Timber Structure; CSTS)」
岩田 衛氏《神奈川大学工学部教授》
高層建築構造分野で長年蓄積された鋼構造技術を活用しつつ、木質材料をできるだけ多く使用できる鋼材と木質材料の複合構造CSTS(Composite Steel Timber Structure)について研究開発されている内容のお話をいただきました。
基調講演②「ロンドンオリンピックから東京オリンピックへ」
彦根 茂氏《Arup 東京オフィス顧問》
ロンドンオリンピックにどこを学んで東京オリンピックを成功させるか
・Olympic 2012年ロンドンから2020年東京へ
・London Olympic 諸施設
・最近のArupでの木造事例
今年2月までARUP代表であった彦根顧問のお話では、オリンピック施設建設における失敗例と成功例、特にロンドンオリンピックにおける成功した理由や東京オリンピックの成功への期待。また日本におけるARUPの木造建築の事例のお話をしていただきました。
平成 27 年度予算 林野庁委託事業
CLT 等新たな製品・技術の開発・普及事業(木質耐火部材開発)中間報告会
現在は試験・検討が継続中ですが、現在までの進捗状況や考え方・方針を一般公開することを目的に中間報告会を開催し、下記の5題のテーマの報告を試験等を担当していただいている方々から行いました。
①「事業の概要についてCLT 床 2 時間耐火性能の取得にむけて」 村田 忠(山佐木材(株)取締役 CLT 部長
②「S 造フレーム+CLT 床構面の面内せん断試験」 田中 圭(大分大学工学部助教)
③「主として力学的問題について」 稲田 達夫(福岡大学工学部教授)
④「主として小型炉による耐火実験について」 倉富 洋(福岡大学工学部助教)
⑤「CLT を用いた床木質構造についての2時間耐火性能の検証」 矢垰 和彦((一財)建材試験センター西日本試験所主幹)
懇親会
この研究会の特徴としては、会合があれば必ずと言っていいほど懇親会が開かれるということです。
今回も上記のお堅い内容の行事を終えた後、場所を博多駅前の地下レストランに場所を移して、約40名の参加者と盛大に懇親会を開催しました。このような会の良い所は、違う業種ではあるが、同じ方向に向かっている方々と意見を交換できるってところだと思います。
夜8時半まで熱く語り合った会後、まだ語り足りないのか(飲み足りない?)数名はその後、夜の中洲に消えていったようです。
10月には、もうひとつ大きなイベントがあって参加してきました。
「ハウステンボス 変なホテル」構造見学会が10月30日(木)に開催されました。私は日本CLT協会のスタッフとして参加したのですが、山佐木材(株)からも数名が見学参加をさせていただき、その見学者がメルマガ今月号で、トピックスとして報告していますので、この行事についてはこちらをご覧ください。
・ハウステンボス「変なホテル」第2期棟CLT構造見学会に参加しました
常務取締役技術本部長 塩﨑 征男