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★【特集】鉄筋補強集成材(SAMURAI)の実用化に向けて
平成27年度林野庁委託事業 木質系複合材料の長期構造性能の検討
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これまで、SAMURAI集成材(鉄筋内蔵集成材)については、当社の取り組み状況について、何度か紹介して参りました(→これまでの取り組み状況)
平成27年度は、公益財団法人 日本住宅・木材技術センターにおいて、林野庁委託事業の中で、「平成27年度CLT等新たな製品・技術の開発・普及事業(住宅等における新たな製品・技術開発)木質系複合材料の長期構造性能の検討」として、実際に木材+鉄筋(SAMURAIと同じ概念)の複合材料のデータ収集も始まっております。
この事業では、木材と鉄筋の組み合わせの他に木材と炭素繊維についても検討され、とくに長期構造性能ということでDOLについて取り組まれたものですが、木材と鉄筋という単純な組み合わせは比較的解析、評価が可能なようです。まだまだ、複合材料の性能を把握する上では、試験データが不足しているわけですが、近い将来の新材料として委託事業の中で取り組んでいいただけたことは、まずは一歩前進したと言えます。
評価法や法令上の問題はまだまだありますが、複合材料が世の中に受け入れられていくには、材料そのものの信頼を得る必要があります。製造基準の整備、材料・生産管理のあり方など製造者として解決していかねばならない課題に取り組んでいかなければなりません。
思い起こせば、鹿児島大学塩屋先生との開発も10年ほど、試行錯誤を繰り返し、試作棟1号が建つなどようやく芽吹いてきました、花を咲かせるまでもう一息、頑張って取り組みたいと思います。
平成28年度も引き続き事業が実施されることを期待しつつ、自社で取り組めるところから進めて参りたいと思います。
(取締役製造担当 村田 忠)