渋柿会鹿屋支部
青字は読み方です。声に出して読んでみましょう。
分からない方は近くの鹿児島出身者に読んでもらいましょう!
(注)若い人は鹿児島出身者でもなかなか読めません
大て割いな 軽り中元ぬ 揺すっみっ
ふてわいな かりちゅげんぬ ゆすっみっ
唱 開けっ見たな 中味は干椎茸
あけっみたな なかみはどんこ
棈松 睦酔
【解説】今年も中元の季節。知り合いから大きな包装紙箱が届いたものの、手に持った感触が案外軽く、
中味は何だろうかと家族中で首をひねった挙げ句結局開けて納得。立派な乾燥椎茸でした。
鹿児島ではこのような椎茸を『どんこ』と珍重していますが、皆で揺って中味を想像した様子が滑稽に思われてきます。
中元ち 声ん配達ち 家族中寄っ
ちゅうげんち こえんはいたち けねじゅよっ
唱 何処かあ何が 送っ来たかち
どっかあないが おくっきたかち
永徳 天真
【解説】家族それぞれの思惑で、届いた中元の品物を囲んでいる姿は、まるで禿鷹が仕留めた獲物に
集っている様で、テレビで見るサバンナの風景と重なって一瞬ユーモアを感じるのは私だけでしょうか。
中元じゃち 薤五キロで け済ませっ
ちゅげんち だっきゆごきろで けすませっ
唱 大概な物よか よっぽど良品
てげなもんよか よっぽどえしな
久保山三蔵塚
【解説】今年は春先の余寒が厳しかったため野菜の高騰が続きました。
幸い見事な唐浜らっきょうが手に入ったので都会の子供宅へ中元がわりに託送しました。
勿論秋の実りへの約束追伸の便りも入れて。
注:「唐浜」とは吹上浜の中の一部分です。
★解説は渋柿会鹿屋支部の有川南北氏にいただきました。
★写真:山佐木材写真部