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★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(27)
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建築学会 @福岡大学
年に1度開催される建築学会の大会が、今年度は、8月24日~26日に福岡大学を会場とし、そして実行委員長は稲田先生が、担当され開催されました。
昨年度、山佐木材(株)は「超高層ビルに木材を使用する研究会」のメンバーと共に鉄骨構造のビルの床にCLTの採用を実現するために、構造・耐火などの試験や検討を行ってきたその経過や結果についてを今回の建築学会で発表しました。
発表内容は、主として「床2時間耐火構造」の取得までの経緯や試験の結果を発表した最後に、稲田先生により、何故この検討を進めているか?の会の目指す目的や、現状は一応実現可能な所まではきたが、今後もより合理的な検討を続けるという話で締める事が、できました。
まだ、正式な発表は、もう少し後になると思いますが、このシステムでの1号物件の計画も着々と進んでいて最終決定となった時には、CLTによる床2時間耐火構造の初の認定取得と共に その物件の概要もプレスリリースしたいと考えています。
学会の発表時において、「取得した認定の仕様については、この仕様と決めて進めたのか?他に失敗などはなかったのか?」とのご質問がありました。
もちろん、いくつも失敗を重ねて今回の形にたどり着いたのですが、失敗のいろいろや構造の試験等も「平成27年度林野庁委託事業の報告書」記載して
いますので失敗例他はこちらをご覧ください。(笑)
大会後、何人にも問合せを受けたのが、今回の発表は(その2)~(その5)の4編となっていたのですが、(その1)は、どこで発表されたのか?どの報告書に掲載されているのか?でした。
ご返事としては、(その1)はありません。 理由は内緒です。(笑)・・でした。
聞きたい方は、是非 山佐木材にお越しいただき お酒を飲みましょう
その場で お話してしまうと思います。
在来軸組工法向け CLTの発売 間近!
名古屋市の阿部建設株式会社様が開発した「Aパネ工法」が間もなく発売開始予定です。
CLTというと中高層、非住宅というイメージや今春施行された「CLTパネル工法」を思いだしますが、この工法ではCLTを軸組工法に使用するというコンセプトをもって開発、検討が進められてきました。
木造建築物で最も多く建てられているのは、軸組工法・4号建物・壁量計算による建物だと思われます。そこで考えられたのが、CLTで壁倍率・床倍率を取得するという計画でした。すでに、クロスラミナパネルの名で平成12年には、Jパネル様が、壁・床倍率を取得しており、見た目や内容は同じとなるのですが、
① 平成26年 CLTのJAS規格が制定された後のCLTとしては、最初の壁倍率取得(CLTの明記有り)
② 壁倍率として使用出来るサイズが、0.91m×2.4m~1m×3.6m、床の場合には長さ4mまでの大版で使用可能。という特徴があります。
現在、発売開始に向けて阿部建設(株)様にてカタログ、施工マニュアルなどの整備を進めていただいております。
この工法の採用により、今まで通りの作業と同様でCLTを木造建築物に使用できるようになり、CLTによる木造建築の拡大が期待できる
と思います。ご期待下さい。
カナダで建設中の18階建木造ビル
メルマガ13号で紹介させていただいたカナダの木造18階建ビルの建設工事が順調に進められているようです。CLT関係の工事も無事終了し、BCウッドさんの視察ツアーでは、建設現場も見に行かれるとか(行きたかったです)。視察に行けなかった方に施工状況を見る事ができる、URLを教えていただきましたので、ご紹介いたします。
UBC学生寮資料は、次の通りです。
1. 紹介パンフレットは添付ファイルです。残念ながら仕上げは全て石膏ボードですが、構法的には合理的と思います。
2.現場の状況は下記のアドレスで確認出来ます。日付と時間を選び「View」をクリックして下さい、画像や動画がダウンロードできます。6月頃を見ると集成材柱の建て方とCLTパネルの施工が良く分かります。
http://beaconscout.ca/portal/9fe07b8375a231494fbbfea61c234153
上記にて 建設の最初から現在までを見ることができますよ。
情報のご紹介まで・・・
常務取締役技術本部長 塩﨑 征男