━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(38)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
建築学会 @広島に行ってきました
今年の建築学会は、平成29年8月31日~9月3日まで広島工業大学を会場として開催されました。
4編だったか?連名で投稿しているのですが、今回も発表はせず聴講に徹しました。以前在職していたSMKC社の発表関係(学会・木質構造研究会など)も若手にお任せして
いましたので、いつものことではありますが・・・
次回は、東北とのことなので 是非参加をしたいと思います。山佐木材として発表を計画しますが、今までと同様若手に発表させたいと思いますので、実験・検討に参加させると共に建築学会に入会させなきゃだめですね。
歳をとると良く出てくる言葉ではありますが、「昔は・・・」
私が木構造を始めた昭和50年後半の頃には、建築学会において「木構造」に関する発表は、数編しかなくまた木造の防火に関する発表ってあったかな(?)
それが、今や木構造(架構・材料・接合など)で1日1教室を占有するほどになっています。
ここ数年、建築学会に参加させていただいていますが、木構造においても毎回何らかのテーマに人気が集まっていたような気がします。
2013年北海道での開催では木造三階建学校校舎に関する発表、2014年神戸での開催ではCLTの振動台試験など人気が高かった記憶があります。今回は、どこが人気だったのかな?
学会の話は、これくらいで せっかく広島に行ったので 広島に関する話を少々。
広島と言って頭に浮かぶのは・・・
今だと 広島カープが、一番旬な話題でしょうか? 後は、原爆・宮島・紅葉まんじゅうなどと共に広島焼き(私は大阪人なので あえてお好み焼とはいいません)があります。
学会前日夜入りした日は、仕事も残っていたのでホテル近くの千房さんで、一人広島焼きの夕食を済ませました。千房さんは、大阪千日前で創業したお好み焼屋さんで全国展開をしています。各地に支店を出していて一人出張の折には、時々利用させていただいています。
各地のお店では大阪と同じ作り方だったのに、広島の千房さんでは、広島焼きの作り方を採用していました。「郷に入れば郷に従う」なんでしょうか?
Googleの表記でも「大阪のお好み焼」「広島風お好み焼き」とありました。どちらでも 美味しければ良いのですが、ちょっと引っ掛かる元大阪人でした。
学会の合間にちょっと遠いのですが、岡山県真庭市に立寄ってきました。
その途中、折角広島に来たので 以前在籍していた会社で施工した当時、日本一の長さの木橋を見に広島県中央森林公園に立寄りました。(広島空港の近くです)
木製の車道橋、斜張橋で間に2つの塔を設けています。144m だったと記憶しています。
私もこの会社にいたのですが、木橋には一切関わっておらず、実は今回が初めての見学でした。サイクリングロードとして使用されており 自動車で行ったので近くまで行けませんでしたが、腐ることなくちゃんと残っていました。平成5年竣工のはずなのでもう24年も経ったのですね。私も歳をとるわけです(笑)。
見学会・講演会が続きます。
CLTに関する見学会・説明会が9月~10月で続きます。
1. 9月11日 センチュリーハウス 建方見学会
CLTパネル工法ルート1による3階建の準耐火構造です。
一部 内壁には、燃え代設計により、現しで「CLTが見える」という設計です。
9月11日に開催された鹿児島県主催の見学会には、一日で200名近くの方が参加され、地元紙でも紹介されました。
2. 9月6~7日、13~14日 松尾建設(株)本社新築工事 建方見学会
林野庁様の補助・委託を受け4年前から検討を続け、構造試験や耐火認定取得を進めてきた「S造床にCLT」の第1号物件が、現在 佐賀市内で建設が進められております。松尾建設様のご協力をいただいて、「超高層ビルに木材を使用する研究会」主催で見学会が催されました。
8月4日に現場に立寄った時は、CLTの施工途中だったので、CLTも見えていますが(写真)、最終的には、耐火被覆材が施工されて、CLTは見えなくなります・・・
この見学会もメルマガが出る時には、終わってしまっていますね。残念!!
次のは、まだ間に合います・・・
3. 10月27日 CLTシンポジウム IN 鹿児島
10月27日、超高層ビルに木材を使用する研究会と鹿児島県の主催で、鹿児島大学にて、CLTシンポジウム「大規模木造施設へのCLT利用の課題と展望」が開催されます。パネラーとして登壇いただく方々からは、今、山佐木材が取り組んでいるプロジェクトについてのお話がなされると思います。
また27日のシンポジウムの後には、懇親会で鹿児島の夜を楽しんだ後、希望者は翌朝バスで山佐木材(株)の下住工場に向かいます。
新工場は、今建設中ですが、その頃には上屋も完成し、CLT加工機も設置されていると思います。CLT工場の構造は、先月号でご紹介していますが、詳しい説明は、SAMURAI集成材の開発者である鹿児島大学の塩屋教授より設計・施工について講演いただく予定です。
【10/13編集追記】定員に達したため受付を終了いたしました。
多数のお申込み、誠にありがとうございました。
4. 日本CLT協会主催 「実務者のためのCLT建築物設計の手引き」の説明会
昨年、「告示 解説」「設計施工マニュアル」とCLTの法規に関する参考書が発行され、CLTパネル工法やCLTの建築への利用に役立てていただけていると思います。
次は、日本CLT協会が中心となって手引き本の編集を進めてきましたが、この度完了したので説明会が開催されます。開催は今回1回のみ。資料も今回は、印刷物を配布するようですが、以降は会員様には、HPよりダウンロードできるようになる?・・と聞いていますので、今回紙の資料を入手できなかった方は、少々お待ち下さい。
説明会の詳細は、HPからですが、これも本号が発信される時には締め切っていますね。
項目立てとしては、
第1章 CLT建築物
第2章 CLTの材料特性
第3章 性能
3.1 設計・施工の考え方
3.2 耐久性
3.3 断熱計画の基本と標準施工例(住宅)
3.4 遮音
3.5 歩行振動
第4章 主要構造部の防耐火設計施工
第5章 接合
第6章 施工
となっており、一部は、法規に関わる内容もありますが、建築基準法や関連告示にて定められていない内容について、協会の各WGにて検討を進めてきた内容に基づいています。
さて来月号では、CLTではありませんが、
秋田グルーラムさんにいた頃からなので、足かけ13年位になるでしょうか?
秋田県立大学と早稲田大学を中心とした「耐火木質ラーメン研究会」という任意のグループにて検討を進めてきた、集成材の1時間耐火構造の大臣認定を先日取得でき、その第1号物件の見学会に行ってきますので、メルマガの締切に間に合えばご紹介をさせていただこうと考えています。
常務取締役技術本部長 塩﨑 征男