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★【加工センター通信】 協同組合きもつき木材高次加工センター設立20周年
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■もう20年経つのですね
集成材、大型木造建築事業を始めて数年経過した頃です。こちらはラミナ乾燥をして集成しますので、100%乾燥材使用でした。一方、住宅はすべてムク材使用で、乾燥材の比率は1割くらいのもの。しかしようやく乾燥材化の声が高まりつつありました。
そのような時代相から、住宅用KD材の生産を始めようと、県に相談しました。
「集成材は仕方がないが、ムク乾燥材生産については、自分1人だけで走らないで、周囲の同業と手をつないで走って欲しい」と要請されました。
共同事業でやれば、設備費や工場上屋に補助金がつく、融資も低利のものが使える、などいろいろ教えて戴き、幸い組合員、出資額なども確定、設立作業に掛かりました。
その後、防腐防蟻事業への参入、乾燥熱源を石油から木屑ボイラーに転換、構造材のみの供給から羽柄材、造作材の供給にも参入等、時代の要請に応えて事業を拡大してきました。
設立来20年、組合員の皆様と相互信頼の基にスムーズに経営を進めてこれたのも有り難いことでした。
今後成長が予想されるCLTラミナ乾燥材の供給も手がけていきたいと考えています。
(理事長 佐々木 幸久)
■20周年を迎えるに当たり、一言御礼申し上げます
この鹿屋・肝属地区の木材関連並びに住宅建設に関わる5社で構成された協同組合を組織して、地域の産する木材の乾燥化という事業に取り組むことから始まりました。当初から関係行政・研究機関等のご指導・ご協力により、設備導入・乾燥技術習得等様々な事柄において、今の組合の事業体制を構築し、乾燥材生産に邁進することが出来ました。
【組合員】
(有)宮地製材、ヤマサハウス(株)、山佐木材(株)
村田木材(株)、(有)おおのがら林業、(株)増田製材 (平成29年現在)
【施 設】
平成 9年 木材乾燥機 50m3 タイプ3基 設置
平成10年 製品保管庫、強度測定装置設置
平成11年 重量選別装置、木材乾燥室50m3 タイプ 6基 増設
〃年 防虫防腐施設 設置
平成19年 木質資源利用ボイラ- 設置
平成22年 製品保管倉庫 設置
今でこそ、木材をしっかり乾燥して使用することは当たり前のご時世となっておりますが、その当時の南九州では、製材したばかりの重たい製材品での住宅建設が当たり前で、一部の気の利いた大工さんぐらいは加工場で製材品を天日乾燥している風景がよく見られたように思われます。
事業を開始した際、理事長より『木は乾燥して木材になる』という訓示があり、その当時配置された職員
3名、仕事作業の意味をようやく納得したことをよく覚えております。
現在に至る過程の中で、どうにもならなかった事として鮮明に記憶している一つを上げるならば、平成16年頃から原油産出国の情勢変化により、重油価格の高騰がありました。重油単価は冬場の需要期に上がり、夏場は下落すると思われていました。しかしながら、16年以降は全く異なり、その価格は1回も下がるどころか、毎月上がるばかりでした。平成9年重油リッタ-当たり30円から、平成19年には100円にまで上がったときは、顔面蒼白になりました。紆余曲折ありましたが、19年の秋、念願のバイオマス・ボイラ-が稼働したときの喜びはこの上ないものでした。
そして20年経過した今、新たな経営課題に直面するものの、職員一丸となって取り組み、お客様から安心して任せられるようにより良い製品作りに取り組んでいきたいと思います。
今後共、何卒ご指導をよろしくお願い申しあげます
(専務理事 有馬 宏美)
■感謝
設立20周年。こうして記念すべき年を迎える事ができたのも、皆様方のご支援のおかげだと心より感謝しております。この場をお借りし御礼申し上げます。
当センターでは、主に、乾燥事業、加工事業、注入事業の3事業に取り組んでいるところですが、これまでの経験を生かすとともに、基本方針である「お客様が要望する製品(品質・数量)の供給体制を構築する」を念頭に置き、より一層努力してまいります。
今後ともこれまで以上にご支援ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
(所長 笹原 利文)
(おまけ)