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★役員からのメッセージ 取締役製造担当 村田 忠
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いつもご愛読いただきありがとうございます。
ずいぶんと過ごしやすい季節になりました。10月は運動会やイベントの集中する月、休日の方が疲れるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
建築躯体材料を供給する当社においては、9、10月頃から年内までが繁忙を極め、年明けからゆっくりというのが例年のスタイルとなっております。今月末で半期が経過しますが、CLTの大型物件の受注により今年度の見通しとしては悪くはないと感じております。
かねてより、ご案内しておりましたが、ようやく、今月末には、CLTパネル加工機の試運転が始まります。CLTプレス装置はまだまだ先の投資計画としており、当面はパネル加工機の稼働状況がCLT事業投資の是非を映す鏡になると思われます。先日の日刊木材新聞では昨年度使用量は五千立米、今年度二万立米が見込まれるとのこと。伸び率をみれば、来年度にはと期待感はありますが、生産設備の充実スピードに比べると案件は少ないように感じます。ロードマップでは、五万立米の実現を目指すとなっておりますので、しっかりと課題を解決し普及に努めていく必要があります。
最近では、労働力確保の厳しさが身近な問題となってまいりました。同じような境遇にある会社も少なくないと思います。CLT利用はそのような問題から工期短縮、職人不足の解消などに期待をされていますが、すでに建築現場と生産工場、いずれも人集めに苦労しているような状態で、設備投資をしても、オペレーターが不足という事態は避けたいですし、仕事があるのであれば24時間稼働させたいのですが、1シフトの稼働では、納期やコストの面で将来目指すところへは到達しない恐れもあります。すでに、住宅分野などではロボットを導入している工場もあるようで、今後どこまで普及していくのか楽しみな面もありますが、人手不足をいかに解決するかが当面の課題であります。
技術革新によって、2030年には、全職種の50%が消えてしまうとも言われていますが、ロボットなどの普及により仕事が無くなるという懸念、一方で新たな仕事が創出されるということ。時代の変化に対応し、先の先を読むことが一段と重要にもなって参ります。2045年には人工知能が人間の知能を超えるという予測もあるくらい遠い未来ではないようですので・・。
当社における技術開発について、最近では松尾建設様社屋でご採用いただいた耐火2時間仕様のCLT床や今回当社新設のCLT加工工場のフレームに使用されたSAMURAI(鉄筋内蔵集成材)は、開発着手から10年以上の歳月をかけてようやく実になってきております。新しい材料や工法などが生まれると単にそれだけが世にでるのではなく、不随・付帯的に新たなものを生み出す効果もあります。
上述の二商品についていえば、ユーチューバ―というあこがれの職業が創出されるレベルではありませんが、普及具合によっては、あらかじめ工場でCLTに設備・電気配管、鉄筋を敷設しておく、あるいは被覆材を張るなどの仕事が間違いなくでて参ります。ロボットに仕事をさせることを考え楽しみながら、まずはその実現に向けて取り組んで参りたいと思います。
CLTパネル加工機(UNITEAM社製 EXTRA_MIX)
関係業者の皆様ありがとうございました。
安全第一で大切に使いたいと思います。
今後ともよろしくご指導くださいますようお願い申し上げます。
(取締役製造担当 村田 忠)