メールマガジン第55号>役員挨拶

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★役員からのメッセージ     取締役部長 前田 和浩

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入社式、人を育てるということ

 4月を迎え、新たな生活を始められた方も多いと思います。また、会社や役所でも異動が終わり新体制で業務に取り組まれているところではないでしょうか。

 山佐木材では、4月2日入社式を開催しました。お陰さまで今年は、新卒2名、中途採用・登用10名を新入社員として迎えることができました。年齢は21歳から50歳まで、12名中3名が女性という幅の広い人材です。

 入社式は、新入社員ばかりではなく、先輩社員にとっても気持ちを切り替える場として、意味深いものを感じます。それは、式の直後から始まる新入社員研修から、OJTにまで通じていく、「育み」「育てる」ことのスタートといえるかも知れません。

 

 弊社の新入社員研修の大きな特長は、講師を外部に頼らず、ほとんどを自社の役員、顧問、先輩社員が担当するところにあります。

 1日目、佐々木社長が先陣を切り、会社の成り立ち、社業の歴史、考え方、方向性、また、社員に期待することの講話が第1講です。受講生の研修レポートを読むと、社員としての出発点でまず自分の立ち位置を知り、そこから目指すべき方向を感受することを、安心感にも似た思いで受け止めているようです。

 

 

 また、今回の講話の中では社長から受講生に、先代創業社長佐々木亀藏著『執念』が配布されました。この本で佐々木社長が伝えたいのは、創業社長と会社の歴史を知るということは勿論ですが、「企業が、(先輩が)使命として人を育てることにどのような覚悟をもって取り組むか。」ということだと、私は思っています。


 そのあと課長・リーダーがコーチとなり基本動作訓練に入ります。コーチたちは3月中に自主訓練を行って、本番に臨むのです。夕方工場終業後、事務所の2階会議室や、朝礼台前で行う反復訓練は、先輩から引き継いだ山佐木材の基本動作を次世代に伝えるための意志が伝わってくるほどの真剣さを感じます。まず自らの身仕舞いを正すこと。コーチ陣の「育てる」覚悟が醸成される期間といっても良いかもしれません。

 

 さて、弊社は、4月末で平成29年度を終え、5月から新年度を迎えます。現在年度末の締めと平成30年度計画を進めています。その中で、長期経営計画の策定とそれに併せた人材教育の充実が重要事項となってきます。これから先10年を見越した事業ヴィジョンの構築と社員相互のベクトル合わせを確実に進めるため、早急にリーダー研修を実施します。その中で大いに討議をおこなって会社のこと、仲間のこと、部下のことをしっかりと考える力・動かす力を養いたいのです。そして、そのリーダーたちを研修指導の中心に据えた一般社員教育を実施していく予定です。

 

 『執念』の中に、松尾芭蕉の「不易・流行」という言葉を引用した一文があります。「不易と流行の両面は丁度車の両輪のようになければならないのに、現代はそれが一方のみ肥大して、他方が欠けていること事に混乱のもとがあるのだと思います。」

 これからの研修の中でも、変えていくものと、変えてはならないものを皆でディスカッションしながら見極めて行ければと思います。

(取締役総務部長  前田 和浩)