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★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(46)

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松尾建設(株)様新社屋の床衝撃音の測定に行ってきました

 稲田顧問(前福岡大学教授)を会長とする「超高層ビルに木材を使用する研究会」で

進めていた「S造の床にCLT利用」の第1号物件が竣工しました。

 

 竣工式、内覧会の前にその床の遮音性能を測定するために(一財)日本建築総合試験所の田中室長以下3名に佐賀までお越しいただき実物件の床衝撃音の測定を行いました。

 以前、鹿児島県の補助事業にてラボ゛測定は行っていたのでそれとの比較もあり平成30年4月16日(月)の夜 重量衝撃音と軽量衝撃音の測定を行いました。

 

 

 下階にスタンド5本でマイクをセットし上階で音を発生させての測定です。夕方~PM10時位まで静かな室内にタイヤやタッピングマシンの音が響きます。

右の写真は、木造の会議室棟の天井です。佐賀錦という織物をイメージしているのでしょうか。LVLで構成されています。

 


 

 結果報告はまだ届いていませんが、ラボ試験に対して1ランク下がった結果となってしまいましたが、「事務所としての利用には、問題のないレベル」というコメントをいただきました。少し安心はしましたが、ラボ試験より下がってしまったのは、床だけの性能以外の要因もあるような気もしますし、CLT自体が、軽くて・堅いということも今後の課題と考えられます。事務所であるなら十分なのですが、共同住宅とかだと後2ランク位 良くしたいと思われます。

 


今年度も 補助事業が募集されます

 日本CLT協会にて平成30年度のCLTに関する補助事業について下表のとおりとりまとめています。

 

 すでに公募が始まっているもの、これからのものがありますのでCLTを使った建築をご計画のある方は、ご一考下さい。

 今までと少し変わった内容のものとしては、2番 全木連さんが窓口の事業では、使用したCLTの数量に応じて、@15万円/m3を補助いただけるというもので全国を一律に対象とするということで各地で説明会が開かれるようです。

 事業・書類の内容や書き方などの説明があると思われますので、是非参加されてみてはいかがでしょう。

 


過去物件の旅 Part 6

 和歌山方面に出かけた折、ちょっと(かなり)遠回りし昔々の担当物件を訪ねてきました。

 建設当初は「龍神村林業者健康増進施設体育館」だったのですが、現在は村民体育館となっていました。この建物は、Part1.でご紹介した「山国町物件」の後だったので、やはりもう32~33年前の建物です。当時、そんなこと考えてはいませんでしたが、当時の上司であるM林さんのお話だと「大型木造38条特認の第一号物件で、その後の集成材構造発展の記念碑的な建物です」とのことでした。もうずいぶん経っているのですが、外部のバットレスの補修などがなされていて、私などより現役バリバリって感じでした。

 

 

設計者は、渡辺豊和氏

構造設計は、故杉山英男

先生の明治大学時の教え子である故川崎氏。

 


この後も、お二人の物件をいくつか担当させていただいたのですが、渡辺先生のテーマとしては、蛇・竜ということでしたので、まさにピッタリの物件でした。

他には、秋田県角館市の西長野小学校

http://uratti.web.fc2.com/architecture/tohoku/nisinaganoschool.htm

北海道 湧別町の屯田歴史観JRY

http://www.town.yubetsu.lg.jp/st/jry/

RC造+S造ですが、有名な建築物として

秋田市立体育館https://akita-navi.net/cnaari-na

などがあります。

 


当時は、気にもしなかった和歌山ラーメンですが、帰りの和歌山駅で早なれ寿司と

一緒にいただいてきました

 


 

 いろいろと思い出深い物件なのですが、今は木質構造設計規準にも掲載されているSfear Plateというジベルを初めて使った建物です。米国の強度資料は、持っていたのですが、実験もしておらずこの建物の日本建築センター部会で担当いただいたF井先生に、国内での試験データをいただき その数値で計算をした記憶があります。

 建方時に部会で担当いただいた S本先生とF井先生とで龍神村に行ったのも、ついこの前のような記憶です。たいへん懐かしい旅になりました。 

常務取締役技術本部長 塩﨑 征男