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★【シリーズ】CLT(Cross Laminated Timber)(53)
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11月は、CLTの仕事 あまりしませんでした。
今月は、人(社外)に話せない秘密のお仕事(笑)、それもCLT以外が多く記事がかけませんでしたので、11月26~27日 福岡で開催された 日本CLT協会の講習会に参加させていただいたともみさんの講習会参加報告を記事とさせていただきます。
講習会参加報告(2018.11.26~27)
こんにちは。山佐木材建設部の中野です。
平成30年11月26日~27日にかけて、「CLT設計者向け講習会(福岡会場)」に参加しました。
この研修では、「CLTを使ってみたいが、何から学べばよいかわからない」といった設計の経験がない方に向けた講習会を企画したもので、研修は2日間あり、CLTパネル工法のルート1での設計と施工に関わる知識を習得できる内容となっています。
この研修は各会場で行われており、九州県内の福岡県会場に参加させていただきました。定員20名という少人数で行う講習で、講師の方が直接指導してくださるとのことで緊張感もありました。
1日目は、CLT建築物に対する理解、使用できるCLT等についての理解、CLTパネル工法の中のルート1パネル工法設計手法・接合部を学びました。
そこで学んだことを生かすために演習課題が出され、自分で敷地の設定/建物の概要を決め、CLTパネル工法ルート1で設計を行い、各図面を書く、ということでした。会社に帰ってからやってみよう!と思いました。(12月現在、まだ敷地を決めるところです…(笑))
2日目は、会場を福岡県筑紫郡にある大匠建設様に移し、実際にCLT工法で建てられた建物の見学を行いました。またそれに加えて、CLTの遮音性能、CLTの施工についても学びました。
建物の見学では、CLTに使われている金具もまだ初期の金具であるため室内側にむき出しの状態でしたがCLTと似た色を塗ってカモフラージュしていたり、階段などの吹き抜け部分の金具は額縁で隠していたりと、工夫をしているところが面白かったです。
また、山佐木材が作ったCLTということで施工して2年が経つ頃なのですが、建物がきれいに使われているのを見ると嬉しさがありました。ほかにも、CLTでしかできない使い方(壁を2階まで伸ばして腰壁にしていたり、床を伸ばしてはね出ししていたり)をしているところがあって、CLTの魅力を再発見できました。
今回研修学んだことを生かして、CLTパネル工法ルート1の設計、挑戦してみます!
過去物件の旅 Part 11
11月12日、耐火試験の旅の途中、耐火試験に同行した会社のN牧さんと翌日につくばを訪問しました。
建築研究所~森林総合研究所を回ったのですが、新旧の過去物件を見ることが、できました。
では、その内の新しい方からご紹介します。
建築研究所 CLT実験棟「CoCo CLT」
この建物は、3年前でしょうか、日本CLT協会の実験棟として建設され、当日も協会から計測のための作業に来られていました。建方時には、「施工合理化WG」の希望者で建方作業を終日見学させていただきました。・・・を口実に前夜は、皆で懇親会でした。
完成見学会にも協会の下働きとして参加させていたたいたり 私は、もう数度となく来ているのですが、N牧さんが初めてとのことで協会のK氏に詳しく説明をしていただきました。ありがとうございました。
完成見学会依頼の訪問だったのですが、前に建つ「2”×4”6階建て実験棟」の周囲もでしたが、草ボウボウ状態で、内部は、きれいなままなのですが、やはり外壁の木の退色が感じられましたが、欧州の方々のように、この退色が良いんだと思えるようにならないといけないのか?まだまだ修行が足りないのでしょうか(笑)
森林総合研究所 体育館
その後、打合せもあって森林総合研究所を訪問しました。やはりN牧さんが、見たことが無いだろうと思ったので、打合せの前に集成材の体育館を見学させていただきました。
この体育館は、昭和52年に建設されていますが、N牧さんは昭和53年生まれということで生まれる前に建てられた集成材の建物に驚いていました。
またこの集成材のラミナの接合は、スカーフジョイントで縦継ぎされているのですが、スカーフジョイントの実物を初めて見たということで興奮していました。(九州にも数棟あるのですがね・・・)
私は昭和55年にこの集成材を建てたM木材工業に入社しましたので、私も建てた当時は知りません。ただ「集成材」は、昭和27年に日本で最初に北海道のM木材工業砂川事業所にて製造された訳ですが、当時関わっておられた方々が、入社時の私のかなりの上位者として在職されておりお酒でも飲むものなら、同じ話を何度も聞かされたものです。(笑)
1. 「集成材」という名を我々が命名した
2. アメリカでは、「Laminated Wood」と言われていた英名をどう訳すか議論した、などなど・・・
集成材が日本で初めて製造されてから、今年で66年です。今では、建設資材として当たり前のように使われるようになっていますが、CLTは、どのくらいで 当たり前のように使われるようになるのでしょう?楽しみです。
ただ集成材と同じくらいかかってしまうと、私は生きてはいないでしょうから少しでも早くと望んでいます。(笑)
過去物件の旅 Part 11-2
1年ぶりに秋田に行ってきました。
私が秋田グルーラムさんにお世話になっていた頃から始まった「耐火集成材」の開発をベースにした「耐火木質ラーメン研究会」の1年ぶりの総会が、12月7日に開催されました。
そして、そのイベントの1つとして木材高度加工研究所に新設された耐火炉の視察と耐火集成材の予備試験が実施されました。内容に関しては書けませんが、新しく設置された耐火炉をご紹介したいと思います。
水平炉
大型壁炉
柱炉
上の写真とは別に小型炉も設置されています。まだ試用開始されたばかりで、炉自体もピカピカできれいでした。一日も早い通常運用が、可能になって外部試験の受託をおこなってもらえるようになって欲しいものです。
特に柱炉は、全国にも耐火炉が少なく、某試験場では2年待ちとか言われていますので
特になんですが、鉄骨柱やRC柱の試験は、受託しないのでしょうね。
この耐火炉が設置されているのは、秋田県立大学の付置研究所である「木材高度加工研究所」です。
玄関 外観 ホール内観
この建物は、最初に所属していたM木材工業在職中の平成4~5年頃に設計を担当させていただいた物件で、地上3階、下層2階がRC造3階が、木造という構造で時刻歴応答解析なんてものを私自身も、初めて体験した旧38条物件でした。
山佐木材と中国木材様で異樹種集成材のJASを取得していることは、ご存知とは思いますが、実はこの建物には、平成6年の施工時に2本だったかが、使用されています。
研究所のご担当であった I島先生が、秋田県に交渉して採用されたそうです。
木造部分の構造設計担当者であった私などにも 施工後の事後報告【実際は、報告も無く他の方からお聞きしました(笑)】でした。まぁ、関係者以外は入れない、右写真の奥の図書・資料室なので一般的には、目につかない場所ではありますが・・・
秋田グルーラムさんにお世話になっていた時には、ちょくちょく行っていたのですが、今回、久々に訪れ「25年も経ったんだ・・」と考えるとなかなか感慨深いものが、ありました。
常務取締役技術本部長 塩﨑 征男