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★きもつき木材高次加工センターニュース
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きもつき木材高次加工センターの有馬です。
前回まで、当センターの木くず焚きバイオマスボイラーの導入に至るまでの経緯とその後と題して削減効果等についてご紹介しました。
今回は、当センターでのバイオマス利用の効果を聞いて、近隣の養鰻業T社がボイラーを導入することになった際、燃料となる乾燥チップ供給をどのように行っていくか、様々な試みを実施しましたので、振り返ってみたいと思います。
「チップボイラー導入の手引き」によると、下記の図表の通り、燃料となる木質チップは含水率の違いにより、燃焼によって得られる熱量に大きな差異がみられます。
ボイラーメーカーによると、チップボイラーの燃料として利用できるタイプは、「乾燥チップ利用」と「調整チップ(含水率60~100%)利用」の2タイプあるようです。
当工場で発生する生チップは、生木から生産されますので、時季により、あるいは伐採されてからの日数によりバラつきがあり、100%以上の含水率を有しています(スギ材)。
いずれにしても、生木から生産されたチップはそのまま燃料として利用できないので、何らかの方法により、チップの含水率を調整する必要が出てきました。
また、調整チップを燃焼できるタイプのボイラーは、ボイラー本体にチップの含有率を下げる装置を装備していることから、導入コストは乾燥チップ用のものより当然高くなり、T社では乾燥チップ用ボイラーを購入する方向で検討されていました。
従って、乾燥チップをいかに安定的に供給できるかが課題でした。
乾燥にあたっては、具体的な方法が決まっていた訳ではありません。
天日による乾燥、風による乾燥、回転による乾燥、熱による乾燥、木材乾燥機の中など、思いつく方法は何でもトライしてみました。
※「平成20年度木質資源利用ニュービジネス創出モデル実証事業」として実施
(1)天日による乾燥
(3)風による乾燥
(5)木材乾燥機による乾燥
(2)熱による乾燥
(4)回転ドラム式熱乾燥
(6)チップ前背板原料の天日乾燥
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様々な方法を試した結果、一つの方法に辿り着きました。
そのあたりを次回ご紹介いたします。(続く)
協同組合きもつき木材事業協同組合
専務理事 有馬 宏美