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★【特集】鉄筋補強集成材(SAMURAI)の実用化に向けて
「ウッドストロング工法」による試作棟建設(1)
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鉄筋入りスギ集成材を使用した加工場建設について、性能評価申請中であることをお伝えしておりましたが、ようやく委員会を通過し実際に建設が可能になりました。
今回の材料では、材長18mの鉄筋を配置した集成材を製造する試みもあります。
ラミナの加工やエポキシ接着剤の注入など材が長尺であるがゆえに大変な作業になります。作る前から接着剤まみれになる姿が目に浮かびますが・・・。
そんなことは言ってはいられない。
生みの苦しみを体験できることに幸せを感じながらものにしたいと思います。
まずは、簡単そうな短めの柱からの製作です。接合部の位置など最終確認を行いながらになります。【写真1】
試験体に比べて実大材では長さもあり、平滑度や鉄筋入りラミナが予想以上の重量になるなど製造段階においても注意すべきところが多々あります。
1体だけですが、鹿児島県工業技術センターにおいて実大曲げ試験を実施しましたのでその結果もお伝えいたします。
【写真2】試験の様子[支点間距離:5,200mm,荷重点間距離:1,200mm]
【写真3】上下2層目のラミナに配筋したSAMURAI:断面150×300mmです。
結果は、見かけの曲げヤング係数17.04KN/mm2 曲げ強さ57.9N/mm2でした。
JAS等級ではL200のラミナを用いた対称異等級構成集成材の最上位の等級であるE170-F495を満足する数値が出たことになります。
(製造部長 村田)