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★新年のご挨拶 代表取締役 佐々木 幸久
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新年明けましておめでとうございます。
昨年も大変お世話になり、誠に有り難うございました。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末慌ただしい中での総選挙においては、安定政権としての安倍政権が選択されたことにひとまず安堵しております。
政策として円安誘導を取っておられるのは、国内産業の振興方針があることは疑いを入れません。地方創生には農業、林業の活性化が不可欠ですが、行きすぎた円高是正は私たち国産材を担うものには朗報です。
「木造推進」は木材に関わるものの悲願ですが、最近の動きを追ってみると、
時代は「木造緩和」から「木造推奨」へ
と舵を切ったのではないかと受け止められます。
「木造推奨」への胎動
(この項宮路和明著「みやじ和明議員立法への挑戦(平成22年12月8日発刊)」による)
平成20年2月自民党国会議員30名により「循環型社会形成のための木材利用推進議員連盟」が結成され、会長に鹿児島県選出宮路和明衆議院議員が就任しました。
そして同年7月、「循環型社会形成のための木材利用推進のための緊急提言」が国会に提出されます。
これは採択されたもののあくまで精神的なもので、法令ではありませんでした。
さらなる実効性を求めて、翌年5月「地球温暖化の防止等に貢献する木材利用の推進に関する法律」を国会提出しました。
この間の宮路代議士の集中力はすさまじく、私の携帯にも夜となく朝となく電話が入り質問攻めに遭いました。また東京まで呼び出され、会議に於いて発言を求められたことも有ります。
ただ当時政局は混乱を極めていて、あの頃のマスコミは何故?と思うほど連日当時の自民党政権を激しくしつこく攻撃していました。結局国会は解散へ追い込まれ、この法案は民主党の反対にあって成立しておらず、あえなく廃案になりました。
民主党政権に変わって平成22年、「公共建築物に木材の利用の促進に関する法律」として政府提案、これに対し自民党は反発し、法案名は民主党案を採用するものの、内容についてはもともとの自民党案を大幅に取り入れることを条件に同意、全会一致で国会成立したといういわくがあります。
先般の衆議院選に於いて、宮路和明代議士は引退の道を選択され、急遽ご子息が立候補、選挙区では敗れましたが、比例区で復活当選を果たされました。
宮路和明氏のご奮闘の一部を知るものとして経緯を明らかにし、併せて永年の政治ご活動への敬意と感謝の意を表します。
国は「木造推奨」へ踏み切る
昨年5月29日改正建築基準法が国会で成立しました。一部を除き公布から1年以内に施行とされていますから、以下のような項目についても、今年の比較的早い時期に詳細が明らかになると思われます。
いずれも従来、木造建築では大きな厚い壁だったものです。これらの緩和が実際に行われるようになれば、木造建築の風景が変わるような影響が出てくると思います。
アベノミクスの成長戦略にCLTが取り上げられる
平成26年6月24日に閣議決定された「日本再興戦略」改訂2014 -未来への挑戦-の
120ページに「林業の成長産業」があります。
(引用)新たな木材需要を生み出すため、国産材CLT(直交集成板)普及のスピードアップ等を図る。実証を踏まえ、2016年度早期を目途にCLTを用いた建築物の一般的な設計法を確立するとともに、国産材CLTの生産体制構築の取組を総合的に推進する。
※林業の他の項目は、豊富な森林資源を循環利用、木質バイオマス、施業集約化
転換の背景
このような国の方針転換は、円安誘導を含めた国内産業、わけても地方創生の観点からきているものと受け止めています。
マスコミでは円安からくる輸入品値上がりの弊害をのみ取り上げています。しかし永年余りに円高が続き、特に農業、林業など地方産業は徹底して疲弊しました。さらには従来競争力が強いと見られていた家電、半導体も次々に国際的に敗北してきました。アベノミクスはこれらの問題を急速に解決して、国内産業の強化策が図られています。
木材関係では業界紙の報道によると、外材在庫が大幅に減少し、入庫量も激減しているとのことです。様々な変化は混乱をもたらし、一時的に困る人たちも出ていると思いますが、構造的な転換として乗り越えるべき課題であろうかと思う次第です。
時代を踏まえて 今年の当社の取り組み
当社のメールマガジン12月号有馬常務からのメッセージで、「当社の三本の矢」について紹介しています。
従来の商品も引き続きお客様満足度を高めるよう努力を積み重ねて行く所存です。併せて多くの方々の思いが詰まった新しい技術が、日の目をみられるようにと願う次第です。
そして木材の安定供給のために重要なのが、円滑な原木調達です。鹿児島県森林組合連合会の原木市場が肝付町内にあるのですが、先般県庁でこの施設の更なる活性化を、関係者と共に話し合いました。かつてこの地域には営林署が三署もあった有数の林業地帯であり、原木安定供給の潜在力はあるはずです。林家にも素材業者にもそして買い方の製材工場にもプラスになるような、三方良しの画期的で効果的な対策はないものかと、関係者と共に知恵を絞っているところです。
今年もどうぞ皆様方のご支援をお願い申し上げます。
(代表取締役 佐々木 幸久)