・所在地:大分県豊後大野市犬飼町下津尾
・発注者:豊後大野市長 橋本祐輔様
・設計・監理 :株式会社 アルカイック様
・総合施工:有限会社 宮成工務店様
・建物構造:木造2階建て
・建築面積:209.70m2
・延床面積:306.00m2
・建物用途:消防署
2015年9月12日(土)日刊木材新聞に紹介されました
大分県豊後大野市は消防署東分署を大分県産材を活用した木造で建築し、運用を始めている。木造2階建てで、ホース塔などをの附属建物を除く延べ床面積は306m2。市内消防署の木造化は西分署に続き2例目になるが、九州では今まであまり例がない。同市ではそのほか、朝地小・中学校なども木造で建築されている。
旧東分署は鉄筋造で、建築から40年以上が経って老朽化が進んでいた。林業県としての県産材活用や以前西分署を木造で完成させた際に費用を抑えられた経験から、東分署の木造化を決め、地区の祭事などで利用していた市有地へ移転した。工期は昨年9月~今年3月中旬。
原料となる木材は、すべて大分県産材を使用。土台の桧以外の主要構造部分は杉集成材を使用し、その
総使用量は28.67m3、製造は山佐木材が担当した。そのほか、大断面を必要としない柱・梁や造作材の供給は西岡商会が担い、設計・監理はアルカイック、施工は宮成工務店が担当した。消防車を入れるため車庫に大断面集成材を使用し、建物の保守性・耐久性向上を理由に外装には金属板、内装には石膏ボードにクロスを張って仕上げた。
建築費用は電気・機械設備工事などを含めて約7400万円で「今回もRC構造より割安になったのではないか」(市担当者)。また消防署を木造で建てることに関し、耐火性などを不安視する意見は出なかった。
市建設課担当者は、今後の市内公共建築物の木造化について「建物の用途などを踏まえたうえで、可能な限り積極的に木材を取り入れていきたい」と話した。
【建て方の様子】