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★【特集】鉄筋補強集成材(SAMURAI)による試作棟建設(3)
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7月4日(金)にSAMURAI集成材の講演会と現場見学会をすることが決まり、材料の製造や建方の準備が急ピッチで進められました。
7月3日(見学会前日)は、時折スコールのようなどしゃ降り。明日は晴れますように、、と祈りつつ、テントを設置したり、傘の点検をしたり。
そして迎えた当日、我々の誰かの日頃の行いが良いのか、昨日の雨がうそのように快晴の朝を迎えることができました。
午前中は、第一部として高山やぶさめ館で講演会を行いました。
設計事務所、施工業者、各種メーカー、行政関係者、新聞社、テレビ局等々、多くの方にお越しいただき、70席用意していたホールが満席になりました。
講演会は、主催者である九州集成材組合の樋口理事長に御挨拶いただいて開会しました。
はじめに当社の塩﨑常務より「大規模木造建築の現状と今後」として、木造のメリットや、工法の種類、木造設計の注意点などについて説明いたしました。
続いて、SAMURAI集成材の開発者である鹿児島大学の塩屋晋一教授よる基調講演「SAMURAI構法と構造性能」が行われました。
塩屋教授は、もともと鉄筋コンクリート構造がご専門ですが、あるきっかけから木質構造について精力的に取り組まれるようになりました。SAMURAI集成材の発想は鉄筋コンクリートのコンクリート部分を木に置き換えたらどうなるかという考えから得られたものなのです。
数年前から山佐木材も協力し、国産杉材を用いて様々な実験が行われてきました。今回の講演ではそれらの実験結果が紹介され、出席者からも高い関心が寄せられました。
午後からは、場所を山佐木材に移して、現場見学会を行いました。
今回見学いただいた試作棟(幅18m、奥行20m)は、7月中の完成を予定しており、完成したあとは、山佐木材の加工場として使用しながら、実用化に向けて各種データを取る予定です。
さて、なぜ「SAMURAI(サムライ)」という名前になったのか?という質問を多くいただきましたので、今さらですがご紹介。
●国産材に鉄筋を内蔵している ⇒ 帯刀の侍をイメージ
「身に寸鉄を帯びている」「筋金入り」
※「身に寸鉄を帯びず」が本来の使い方ですが・・
●塩屋のS、佐々木のSA、村田のMURA・・と関わっている人間のイニシャルが全て入っていることから名付けたそうです。
他にもいくつか候補はあったようですが、結果的には覚えやすくインパクトある名前が付いて良かったのではないでしょうか。
今後とも「SAMURAI」をどうぞよろしくお願いいたします。
講演会・見学会事務局 佐々木(真)
<ご参考:SAMURAI集成材について(これまでのメルマガより)>
<翌日(7月5日)の南日本新聞で紹介されました>