
創業者である佐々木亀蔵は、鹿屋市古江町に5人兄弟の末子として誕生しました。高校までを鹿屋で過ごし、担任の薦めから教師になることを志し、師範学校へ進学。戦前・戦中を教師として過ごした佐々木は、「すべての人間は豊かでなければならない」と考え、地域密着型の企業をつくるべく「郷土が誇る企業をつくる」を企業使命感に掲げ、1948年6月に山佐産業株式会社を設立しました。
荒廃した終戦直後より唯々、郷土に働く職場をつくりたい、地元で働く職場がないばかりに、年端もいかない中学卒業の少年を親元離れた都会に送る就職特別列車を無くしたいという心からの強い思い、執念です。
(出典:1978年発行『執念』佐々木 亀蔵)

我が国は先進国中有数の森林国です。森林資源の活用は資源乏しい我が国にとって重要な課題です。
ところで住宅はその半数が木造ですが、非住宅ではわずかに数%です。平成の初め大型木造建築の法的緩和が始まったのを機に、RC造や鉄骨造の間隙を縫うように、全国的に一種の木造ブ-ムが起こりました。今回の国産材利用の一連の動きが一過性のブームに終わることなく定着するためには、コストや性能で競争できなければなりません。専門知識と高度の連携が必要です。
建築のみならず、産業資材やエネルギ-面においても広く国産材の用途を開拓・拡大し、過疎化著しい山村の貴重な資源の活用に取り組んでいくことが当社の願いです。
(出典:2011年『ウッディスト』 佐々木 幸久)

2023年、創業75周年を迎えた山佐木材は創業以来、製材を本業の核としながら、地域に産する国産材・スギ材にこだわり、木材産業・木材建築事業を展開してきました。特に昭和から平成へと時代が移り変わる中、それまで需要先であった住宅分野への製材品の供給から新たな木質製品として構造用集成材に着目し、木造建築技術、集成材製造技術、品質保証の3つの柱として技術修得に努め、木構造建築分野に果敢に取り組んできました。
おかげさまで、国内初のJASスギ構造用大断面集成材の認定を受けてから30年の間に、私たちが手がけた公共施設や民間施設は1,500件を超え、木造躯体部分の製造から加工・現地建て方まで一貫して行い、その実績を重ねることができました。
近年では、2014年度幅はぎ装置、CLT糊付け仕組み装置を、2018年度高速モルダーライン、FJライン、CLT加工機など最新装置の導入により、国内でもいち早く非木造建築物の木造木質化を実現すべく体制づくりに着手致しました。実際に製造・施工させていただいた「みやこ下地島空港ターミナル」、「パークウッド高森」、「フラッツウッズ木場」などは、「街づくり・都市の木質化」という新たなチャレンジの始まりと考えています。
一方、新型コロナウイルス禍、ウクライナ情勢、ウッドショックなどにより経営環境は大きく変化する中、企業においては柔軟かつ強靭な経営活動が求められています。
また、2018年の「働き方改革関連法案」以降、労働時間の上限規制の見直しや、育児や介護との両立支援、年次有給休暇の取得推進、パワハラやセクハラの防止など、働き方改革に関する様々な改善を進めて参ります。
さらにはSDGs(持続可能な開発目標)についてもよく耳にしますが、SDGsは環境問題だけでなく、貧困をなくす、ジェンダー平等を実現するなど17の目標が設定されています。これらは企業として積極的に取り組まなければならない課題であり、時代的・社会的要請に応えなければならないと考えています。
当社はこれまで、『国産材の用途拡大』木材の活用を通じて人にやさしく生活しやすい或いは働きやすい空間の提供を目指してきましたが、これからも変化していく社会に柔軟に対応し、貢献していくことに根気強くチャレンジしていきます。
(出典:2022年度『経営方針書』 有馬 宏美)
