メールマガジン第135号>稲田顧問

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★【稲田顧問】タツオが行く!(第91話)

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「これまでのタツオが行く!」(リンク

91.後期高齢者

 

 本日5月1日は私の誕生日、75歳ということで、いよいよ後期高齢者の仲間入りである。

 体調は特にどこかが調子が悪いということは無いのだが、この一年位にいろいろな所に、何となくガタが来ていると感じることが多い。例えばこのところ毎年、冬になると足の根元の関節が痛くなり、長時間歩くのが億劫になることが続いていたのだが、実は今年はその症状はあらわれなかった。昨年の暮れ、ユニクロで厚手のヒートテックの「ももひき」を購入した結果、足腰が冷えることがなかったのが功を奏したのではないかと思っている。足の関節に限らず、特に冬場は肩、首、腰、膝などに痛みを感じることがよくあるが、春になるといつの間にか少しずつ症状は和らいでゆく。季節や天候とともに、体調に変化が生じるように感じるのも、後期高齢者の特性であろうか。

 

 私は、かなり若い頃からアトピー性皮膚炎に悩まされ、また60歳になった頃からは高血圧症、高脂血症、高尿酸血症などの典型的な生活習慣病との診断を受け、日々かなり大量の薬を飲むようになっていた。その甲斐があってか、最近では健康診断や人間ドックを受けても、「要精密検査」等の判定を受けることが少なくなった。先日も内科の主治医の奨めで、血管年齢の検査を受けたのだが、「60代後半から70代前半」ということで、実年齢よりは少し若いとの判定であった。「あなたの血管年齢は百歳以上です」などと言われたらどうしようと恐れていたので、何となく嬉しくなった。考えてみれば高脂血症等の薬をいつも飲んでいるのだから、当たり前のことなのかもしれないが、些細なことで一喜一憂するのも後期高齢者の特徴であろうか。

 気になるのは、健康面のことばかりではない。例えば自動車の運転はこのまま続けて良いのだろうか、あるいはいつ頃まで運転して大丈夫なのかとか、最近物忘れが酷くなってきたように感じられるが認知機能の衰えはないかとか。仕事の面でも最近集中力が落ちていないかとか、短気になっていないかとか。気懸りなことは多々ある。

 

 20年近く前のことであるが、父が亡くなったおり、何か思い出話でもないかと思い父の書き溜めた論文集を読んだことがある。丁度父が75歳になった時の文章であるが、「最近体調が良くないので精密検査を予約していたのであるが、想う所があって検査を受けるのをやめた」というのである。その後に書いてあったのは、「病気と言うのは喧嘩をしたらダメで、機嫌を損ねないようにうまく付き合って行くのが良いと思う。そうすれば多分大したことにはならないだろう。」というようなことが書いてあった。父はその後88歳まで平穏に人生を全うしたのだが、その間健康診断のようなものは殆ど受けたことがなかったようである。病気との付き合い方については、このような考えはあまり良くないと思うが、「喧嘩をしたらダメで、機嫌を損ねないようにうまく付き合って行く」という表現自体は、人生の様々な局面で、例えば仕事の面、人との付き合い方等についても、示唆に富んだ面白い言葉と言えなくもない。

 

 そんな訳で、75歳になったのを良い機会として、これからの人生のスタンスについて、いろいろと見直してみるのもまた良いのではないかと思い始めた所である。

(稲田 達夫)